White Wolf's Forest

ウルフマン 森の生活 〜 Wolfman; or, Life in the Woods

とある小説家が田舎の洋館風の山小屋に移り住み、DIYで修理しながら自給自足のスローライフを目指す

近所への挨拶

 

以前書いたご近所の話の続編。

 

 

 

修復作業が少しずつ進んできたことによって

なんとか狼森にも居られるようになり、

森で過ごす時間も多くなった。

 

先延ばしにしていたご近所への挨拶。

伺わねばと思いつつ先延ばしにしていた。

 

いざ、尋常に挨拶へ。

 

 

 手土産に菓子折りを持参し、

山を越え、遠く離れた

〈ご近所〉に相当する家々へと向かう。

 

 

一番遠い場所から伺うとしよう。

 

 

一件目は呼び鈴を鳴らすと男性が出た。

以前、家を訪れた人の知り合いのようで

その方から大方話を伺っていると男性は私に話した。

とても気さくな男性で

町内会への入会の話などを相談させていただいた。

 

また、男性は私の家に最も近い〈お隣さん〉は

滅多に来ないよと私に話した。

 

手渡した手土産も喜んでもらえたようで

最後に「何かあったら声をかけてくれ」と

元気よく声をかけていただき一安心。

 

ほっと胸を撫で下ろし、

その足で二件目の家へと向かう。

 

 

 

庭先へ着くと奥から待っていましたとばかりに

老女が優雅に向かい出た。

 

独特のなテンポと雰囲気で

初対面だとは思えない距離で

老女は身の上話を止まることなく話す。

 

彼女は東京からこちらへやってきたそうで

ここの地域以外にも別荘として何件も家を所有しているそう。

前オーナーと大変親しく頻繁にお茶をしていたそうだ。

 

「またお茶友ができて嬉しいわぁ…。

早速お茶でも入れてゆっくり話しましょうかぁ…

 

 

彼女はなんとも個性的だ。

色で例えるなら紫色といったところか。

独特な口調と妖艶な雰囲気が森の中の魔女を連想させた。

 

私が手土産の菓子折りを手渡すと

彼女がじろりと袋の中を覗き込んだ。

 

「何のお菓子ぃ?」

 

そのまま受け取ってもらえるかと思った次の瞬間

 

あぁ、(お菓子の名前)ねぇ…

いらないから持って帰って頂戴」

 

目は笑っているがとても冷たく強い口調で突き返された。
何が気に入らなかったのか結局解らずじまいだったが

正直、彼女とのお茶はご遠慮したいと

心の中で思った。

 

 

 

 

気を取り直して、

最も近い〈お隣さん〉に該当する家へ。

 

お隣さんには私の家の前を見物で通っていたことについても

少し聞いてみたかった。

 

早速、庭先にいた男性に話しかけてみる。

しかし、残念なことに

男性は大工でこの家の持ち主ではなかった。

 

 

 

ちなみに私の家の前を見物しながら通っていたのは

この大工であった。

 

大工にも念の為 挨拶をし

今後は見物するような形での通行はやめてほしいとお願いした。

 

結果的にお隣さんにのみ挨拶ができなかったわけだが、

それ以降、大工による見物はなくなった。

 

 

 

今日、再びお隣さんの家へ。

今回は大工とは違う快活な男性が居た。

話しかけるとこの方が隣人のようだ。

なんでも自身の持っている山を開墾し

子供向けの林業体験を行う計画をしているらしい。

 

通りで最近時々何かの機械音が聞こえるわけだ。

 

彼の3年越しの壮大な計画を聞き

自分も頑張らねばと思った。

 

 

近所への挨拶回り。

無事に終わったことにほっと胸を撫で下ろす。

 

一山超えた先が〈近所〉という感覚に今ひとつ慣れないが

徐々に慣れていくことだろう。

 

 

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狼森の山ツツジ

 


狼森にも夕方になると蚊が出てくるようになった。

蚊除けの方法もそろそろ考えなければならないな。