White Wolf's Forest

ウルフマン 森の生活

とある小説家が山小屋で料理をしながらスローライフを目指す

里親になった日

 

今日はやたらと電話が鳴る日で

電話が鳴る度、

動物愛護シェルターからの里親落選の話ではないかとハラハラした。

 

 

今日の夕刻、

シェルターから電話があった。

 

こんなに緊張したのはいつぶりだろうか。

 

 

 

「深夜さんに里親が決まりましたよ」

 

 

 

柄にもなく泣きそうになった。

 

 

 

長かった。

本当に長かった。

 

 

「他の方に譲渡が決まりました」と言われるたびに

心が折れそうになった。

 

規約と制約縛りの上に

タッチの差で里親が決まる倍率の高い競のような仔犬争奪戦。

 

昔とは大きく異なった『保護犬の里親』というシステムに

戸惑うことも多かった。

 

それでも里親希望を出し続けて良かったと

今日改めて感じる。

 

 

里親になれなかった4回は

この仔と巡り会うための4回だったのだ。

 

 

今日、私は彼の『里親』になった。

 

 

 

 

f:id:Shinya_Leyzi:20210702191927j:plain

*The photo is for illustrative purposes.

 

来週の終わり頃、

動物愛護センターから動物愛護シェルターが仔犬の“引き出し”を行い、

(収容所から動物を連れてくることをそう呼ぶそうだ)

シェルターの職員が彼を我が家へと運んでくる。

 

すぐに会えないのには理由がある。

仔犬ということで幼すぎるために

シェルターでワクチン接種が行えないためである。

 

我が家へと運ばれてくる日が

初めて私と彼が対面する日。

 

改めて思うと写真だけで決めるなんぞ

まるでお見合いのようだな。

 

 

センターの人によると

彼は野犬の仔にもかかわらず人を怖がる様子もなく

とても良い仔だという。

 

 

 

彼に会えるのが楽しみだ。