White Wolf's Forest

ウルフマン 森の生活

とある小説家が山小屋で料理をしながらスローライフを目指す

井戸水の水質検査

 

狼森には水道が来ていない。

そのため全て井戸水で賄わなければならない。

 

前オーナーが水質検査をしたのは井戸を掘った時のみ。

それ以来、水質検査もせず井戸水を飲料水として二十年ほど使用していたようだ。

前オーナーは「飲めるから大丈夫」と私に言ったが、

不動産によれば『水』は子供の頃からその土地の水を摂取していなければ

体調を崩すことがあるという。

不動産に念のため水質検査を薦められたので

私は株式会社日吉で水質検査を行うことにした。

 

 

事前に電話で検査キットの種類について相談してみたところ、

井戸や飲料水外の水については

厳密には水質検査をするようには法律で定められていなそうだ。

 

つまり自己責任で井戸の水を飲み水にすることができ、

家畜や畑などの畜産農家は水質の安定していない多少汚染されている水でも

家畜の飼育や植物の栽培に使っても良いという基準になっているらしい。

 

水というものは毎日摂取するものだ。

微生物や金属と言ったことが人体に影響があることは昔からよく耳にする。

水質検査会社の私の担当者は

普段我々が使っている『水道水』の基準として法律で定められている

水道法 51項目検査キットを私に薦めた。

 

それは二桁の値段の検査になるが、

一生その地域の水を飲料水として摂取し続けるのでれば

そのくらいしっかりと検査をした方が良いということだった。

 

また、鉱山跡地の話でも書いたが、

近くにマンガン鉱物の採掘場があったということは

この辺一帯の山も鉱山の可能性が高い。

 

 

実際に地域の人は

「〇〇さん家の井戸は雲母が出てダメになって堀直した」

と私に話していた。

 

鉱山では白雲母や金雲母、含マンガン金雲母、黒雲母なども採掘されていた。

近場にそのような場所があるということはこの辺で同じものが出てもおかしくはない。

 

その話を私が担当者にすると

「雲母が出るということは大量のマンガンが検出される可能性があり、

それ以外にも鉄やアルミなどの金属や微生物と言ったものから、

ヒ素や重金属が検出される可能性もゼロではない」

と担当者は私に話した。

 

金属を取り除くには特殊な機械が必要となるらしく、

それを準備するのにもどの金属がどのくらい検出されているのか、

微生物などの有無も確認が必要だそうだ。

 

水質検査は予約制。

ニオイがあったり濁っている場合はしばらく水を出してから採取する。

採取の瓶を手で触りすぎると微生物や細菌が水に入ってしまい、

検査結果に影響することがある等、検査手順の説明を受けた。

加えて、もし金属や微生物が出てしまっても、

100%水質の問題とも言えない場合もあると言う。

 

水が通る『水道管』。

腐食すれば金属が溶け出る可能性もあり、

穴が開けば汚染水の混入する可能性もある。

水道管の老朽化は水質に影響を与える可能性もゼロではないということだった。

 

担当者は本当に丁寧に説明をしてくれた。

電話越しにお辞儀をしても見えないというのに、

私は無意識に頭を下げてしまったほどだ。

 

水の採取日するのは少し先。

スムーズに検査が受けられ、良好な検査結果が得られることを願う。

 

 

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*The photo is for illustrative purposes.